足の神様・仏様
以前、このブログにもアップしましたが、我が家の近くには「足の神様・仏様」がいらっしゃいます。だからという訳ではないのですが、以前からこつこつとインターネットや図書館で全国の足腰にご利益のある神様・仏様を調べていました。
調べてみると、大きくいくつかの系統があることがわかります。
①「韋駄天」
皆さん、ご存知の仏様。お釈迦様の遺骨の一部を足の速い鬼が奪って逃げたのを追いかけて取り戻したとされています。禅寺の伽藍を守る神ともされ、お寺の食堂や僧坊に祭れることが多いのですが、食物の困窮を救う力があるため庶民にも信仰され、民間信仰の対象ともなっています。
②「足尾神社」
筑波山と加波山の中間にある標高628mの足尾山に祭られている神社。古くは「常陸風
土記」や「万葉集」に葦穂山と記されています。千年以上昔の醍醐天皇の御世から足に関して霊験あらたかとされ、境内には履物や義足までもが奉納されており、東日本各地に分社されています。
③「子の権現」
埼玉県飯能市の子の権現・天龍寺。壬子年(832)の子の月、子の日、子の刻に紀州に生まれた子ノ聖をご本尊とします。腰から下の病に霊験があり、江戸時代には江戸市中で出開張が行われ、子の権現社が勧請されて各地に社が建てられたり、講が組織されたそうです。今でも巨大な鉄ゲタや大わらじが奉納されて信仰の厚さが伺えます。
④「和気清麻呂」
道鏡との政争に敗れ、大隅に流罪にされる途中に宇佐八幡に参拝しようとしましたが、脚が萎えて歩くことができないでいると三百頭の猪が現われて、御輿の前後を守ってくれました。そのおかげで八幡宮までの道を行くことができ、参詣した日に足が立
ち、歩むことができたという故事によります。清麻呂の出身地、岡山を中心とする西日本各地に清麻呂にちなむ神社があり、足腰の神として信仰されています。ちなみに和気神社では「狛犬」ではなく「狛猪」です。
菅原道真にも同じような言い伝えがあり、服部天満宮は足腰のご利益があるといわれています。
⑤「道祖神・ドウロクサマ」
安曇野の双体道祖神が有名ですが、豊作、子孫繁栄、無病息災だけでなく、村はずれに祭られていることが多いことからか、旅の安全を守る神、足の病気を治す神、縁結びの神としても知られています。弁天様に恋焦がれるドウロクサマの言い伝えはちょっと淋しいお話です。
そのほかにも足名椎命にまつわる神社や地元に根付いた足神様などの系統があります。
いずれも足腰が丈夫でいたいという切実な庶民の願いが表れている神様・仏様です。
実は少しずつ「足の神様・仏様」を調べていたのですが、ディスククラッシュで写真や参考URLがすべて消えてしまい、また最初から調べています。またクラッシュするといやなので、覚えとしてこのブログに少しずつアップしていきたいと思います。
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