夏休み2日目、昨日は雷雨でトレーニングゼロだったので、ちょっと遠出をしようと地図を眺
めていてひらめいたのが、生田の浄水場巡りラン。いままで、道が分かりづらくて近寄らなかった南生田方面にいくつかの浄水場があるのに気がつきました。水のある風景や緑の芝生を見るだけでも気持ちがいいだろうなあ、と思ったのですが...(^-^;
スタートは小田急の和泉多摩川駅、ゴールはよみうりランドの丘の湯。一風呂浴びて、生ビールを呑んでバスで帰ってくるというパターンです。和泉多摩川の駅を降りたら、世田谷通りに出て、多摩川水道橋を渡ります。こ
の橋の路面下には、これから向かう長沢浄水場の水を世田谷や大田、杉並に供給するための直径1.8mの水道管が通っています。私が飲んでいるのもこの水なのでしょうか。それとも砧浄水場か砧下浄水場の水なのでしょうか。今度、調べてみたいと思います(小学生の夏休み自由研究の題材みたいですね(^-^)
府中街道の交差点を過ぎて、東名高速の川崎ICに向かう高架橋(根岸陸橋)が見えてきます。小田急線を跨ぐ部分には側道のように歩道橋が付いていますので、それを利用します。反対側に降りたらすぐ右に入り、明治大学の正門への坂道を登って行きます。正門からはお隣の専修大学がよく見えます。
正門を過ぎていったん少し下りますが、なにしろ高いほうへ高いほうへ走っていくと川崎市水道局長沢浄水場が見えてきます。ひとつの浄水場のように見えますが、道路を挟んで東側が東京都水道局、西側が川崎市水道局の浄水場となっています。どちらも遠く相模川から引かれた水を浄化しているそうです。
ここの建物はどちらも特徴的で、特に東京都水道局の建物は武道館を設計した山田守という建築家の設計だそうですが、今ではウルトラマン、マイティジャック(私、好きだったんです)や仮面ライダーのロケ地としても有名です(「長沢浄水場 ウルトラマン」で検索してみてください。いっぱいヒットします)。
その後は南の長沢へ下ります。生田高校入口の交差点を左に曲がり、川を渡ってすぐ右手に神社の参道があります。諏訪神社という地元の鎮守です。何の変哲も無い神社ですが、長い参道が掃き清められていて、地元に大切にされているのが、よく分かります。この辺りは、昔は入り組んだ沢沿いにいくつもの集落が形成されていて、それぞれの集落をつなぐ道が尾根・谷を巡っていました。それだけによく注意していると、馬頭観音や道祖神などの石仏があちこちに残っています(写真を撮ってこなかったのが心残りです)。
また高いほうへ高いほうへと上っていくと、浄水場に行き着きます。ここもひとつの浄水場のように見えますが、川崎市水道局の潮見台浄水場と神奈川県内広域水道企業団の西長沢浄水場となっています。昔はこの近くから
品川や大森の沖を通る船が見えたそうです。潮見台浄水場は長沢浄水場と同じく相模川の水を浄化して川崎市に送っていますが、水道企業団の西長沢浄水場は酒匂川から55Kmもの距離を引いてきた水を浄化して横浜市や川崎市に供給しているそうです。
今度は北上して、バス通りから昔は畑の中の農道だったんだろうなあという道をたどって丘を越えていきます。すると明治製菓のグランドの入り口に突き当たります。一応、柵があって関係者以外立ち入り禁止とはなっていますが、説明文をよく読むと、自己責任で通り過ぎる人がいるのであれば、それは関知しないという雰囲気...(^-^) 確かに地元の方々の抜け道になっているようです。
グランド脇には創業者の銅像が立っており、精糖業から明治製菓が成長したことを伝えています。それだけに当初は台湾に創業者像が建てられる予定だったのが戦争により頓挫し、昭和31年になってからここに建てられたということでした。グランド上の建物には明治製菓記念館が併設されていて、見学ができるそうです。
グランドを通り抜けると、南生田の住宅地のメインストリートにでます。ゆるやかな坂道の桜並木です。まだ歴史が浅い住宅地らしく桜の木も細いものばかりですが、あと10~20年すると桜の名所となるのではないでしょうか。
メインストリートを抜けて小田急が走る生田の沢に向かって下ります。小田急線を越えて町田街道を右手に生田駅に向かいます。生田駅手前を左に入り、坂を上っていきます。道が3本に分かれますが、右手(生田小学校の
ほう)に登っていきます。歩道が狭いので注意してください。小学校を過ぎて、道が下り始めると左手に柵のある遊歩道入り口が見えます。林の中の遊歩道を登っていくと生田浄水場の配水池の前にでます。
ここからは眼下に生田の浄水場が見えます。国領の高層マンションもすぐ近くに見えます。残念ながら配水池の中には入れませんが、台地の上を吹きぬける風が気持ちのよい場所です。しかし、最も特筆すべきは、配水池
に至る階段! 半端ではありません。何段あるのでしょう。なにしろ、2万5千分の1地形図に記載されるくらいの階段です(この辺りで階段が地図に記載されているのは旧向ヶ丘遊園の入り口の大階段くらいなものです)。これを5回くらい駆け上がれば良いトレーニングになりますよ(^-^;
階段を降り、先ほど見えた生田浄水場に突き当たり、左に曲がります。前の2つの浄水場は川の水ですが、ここ生田浄水場の水は地下水を汲み上げて使っています。多摩川の伏流水を近隣20ヶ所の井戸で15mほどの深さから汲み上げているそうです。生田浄水場の水は川崎市多摩区に供給されているそうです。飲んでみたいと思う方は、例の階段を降りたちょっと先の左手に小公園がありますので、そこの水飲み場でお試しください。浄水場直送の水(?)が飲めます(^-^) それではちょっと味気ないという方にはなんと「生田の天然水 恵水」というミネラルウォーターが販売されています。お土産にいかがでしょうか(^-^)
浄水場の脇の川沿いに進みます。川は暗渠になりますが、沿って進むと大きな道の交差点に出ます。ここから西菅の住宅地の広い道を登ります。ここからよみうりランド脇の細山配水塔までだらだらとひたすら登ります。急な登りではないのですが、距離が長いだけにかなりツライですが、最後の登りですので頑張りましょう。
菅高校を過ぎるとT字路になりますので、左へ曲がり、日本テレビの生田スタジオのほうへ向かいます。ここからの道は左側の歩道を走りましょう。右側はいつのまにか歩道がなくなります。途中、よみうりランドのプールが見えて、思わずそそられましたが、おじさん一人で行くのも寂しいので更に登ると、川崎市水道局細山給水塔が見えてきます。ここまで来れば「丘の湯」はすぐそこです。
この「丘の湯」、天然温泉ではありませんが、充実設備で休日700円は納得です。1000円(会員)のカットサロンまであります。風呂上りはもちろん生ビールセット! 枝豆と中ジョッキで590円です。帰りは、バスが京王線、小田急線のよみうりランド前駅まで1時間に4本の割合で出ていますので便利です。歩いて行けない距離ではありませんが、ビールを飲んだら汗だくだくで、またお風呂に入りたくなっちゃいます(^-^)
総距離13.5Kmですが、ここまで読んでいただければわかるように、水道施設は通常一番高いところにあるということを目一杯実感しました(^-^; カシミールで測ったところ、総登距離は300m以上ありました。まあ、なにか目当てでもなければ生田丘陵を登ったり降りたりはしないでしょうから、良いトレーニングコースといえるでしょう。私たちが毎日何の気なしに飲んでいる「水」に思いをはせる良い機会でした。
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