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2006年9月 4日 (月)

呑川河口まで走ってきました

昨日の目黒川に引き続き、調子に乗って呑川の河口まで走ってきました。昨日と同じく日差しは強いものの乾燥した天気で、日陰を走っているときは快適だったのですが...

ルートマップはこちら(ちょっとサイズが大きいです)

世田谷を流れる(流れていた)川が東京湾に注ぐ川筋は、大きく次の3つあります。
1.北沢川・烏山川・蛇崩川が合流し、目黒川となって品川に注ぐ
2.呑川の奥沢本流・駒沢支流・柿の木坂支流が九品仏川を合流し、蒲田・糀谷に注ぐ
3.仙川を合流した野川、等々力渓谷の谷沢川が多摩川に流れ込み、羽田に注ぐ
実は、六郷用水(丸子川)もあるのですが、「河口」というとはっきりしません(おまけに実態はすべて多摩川に注いでいます)。

今回は2番目の呑川を源流(といっても「跡」)から緑道をたどり、東工大から開渠となった川筋を河口まで走ってみました。

Dscf1159 まず、スタートは田園都市線「桜新町」駅。北口を出たところにあるJAの交差点を南に入る小道を道なりに進みます。ゆるやかに下っていくと、住宅街のなか突然に暗渠が現れます。以前は蓋がなかったそうで、溝の突き当たりから水がじわ~と染み出していたそうです。これが呑川の源流です。詳しくはこのサイトの「呑川源流」バナーをご覧ください。

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暗渠に沿って走ると246に突き当たります。高速のガードの向こうに銭湯と木立が見えます。栗の湯と呑川緑道です。渋谷寄りに横断歩道がありますので、それを利用して向こう側に渡ります。

緑道の始まりには吠える犬...Dscf1161_1




その先には...コケコッコ~

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ここから呑川緑道を走ります。桜並木のとても気持ちの良いルートです。その雰囲気は以前紹介した「桜バス」をご覧ください。土の感触を確かめながら木陰の道を走ります。

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都立大学駅に近づくと緑道は駐輪場と化します。ちょっと走りづらいですが、少々ガマン。 しばらくすると、自転車も少なくなります。明るく良く整備された緑道を走ることができます。緑道は東京工業大学の構内へと続いてきます。

Dscf1166 さすが国立大学、理系の雄。ものすごく広いキャンパスですねえ。しかも、伝統があるだけに木々も太く大きいので豊かな緑に包まれていて、キャンパス内の呑川緑道は木陰も涼しくゆったりとした時が流れていました(しかし、これから8Kmがとんでもないことなろうとは、そのときには思いもよりませんでしたが...)。

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東工大の中のひょうたん池も呑川の源流のひとつだと思われますが、今はどのようになっているのでしょうか。さて、キャンパス内の緑道を進むと東急大井町の高架の下に目黒線が行く手を阻みます。右手に地下道がありますので、向こう側に渡ります。

Dscf1169 地下道から出ると小公園になっていて、三面コンクリート直立護岸、つまりは巨大なU字溝となった呑川が姿を現します。もともとは豊かな湧水を集めて流れていた呑川ですが、湧水が減るのに反比例して家庭排水が流れ込み下水川となってしまったものの、下水道が整備されるに従い、その水さえも流れない枯れ川という末路でした。

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その流れを復活させるために、新宿の落合下水処理場から処理水を延々と引っ張ってきて、ここから流しているのです。昨日の目黒川も大橋からの流れは落合処理場の水なのです。仙川もやはりその大半は下水処理水です。なんだか釈然としませんが、都会の川の流れを維持するにはそれしかないのが実態です。それだけに今だに湧水を集めて流れる野川は貴重な存在だといえるでしょう。

Dscf1170 ということで水の流れる川のほとりを走れるのはいいのですが、ご覧のように木がまったくなく、炎天下のランとなります。特に中原街道を渡ってからは、新幹線をくぐり第二京浜まで2Km以上の一直線の道を、はるか先まで見通しながら太陽を一身に浴びて走ることになり、夏場は精神的にも身体的にも厳しくツライ...

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第二京浜を渡ると左手に池上本門寺が見えてきます。丘の上に建つこのお寺では毎年4月第2日曜日に、花まつり家族健康マラソン大会が開かれます。このマラソン大会はお釈迦様の誕生をお祝いする「花まつり」と境内の桜の観賞を兼ねてマラソンを楽しもうというものなのですが、本堂前の階段を見てもわかるとおり、アップダウンの厳しい大会です。詳しくは私の参加記をご覧ください。

Dscf1173 炎天下のランをもうひと頑張りすると、だんだん川幅が広くなってきます。海が近づいてきたと実感でき、少し元気がでてきます。京浜東北線の蒲田駅のそばまで来るとここまで広くなりますが、その分流れがよどみ、少々クサイ(^-^; 京浜東北線は下をくぐるかたちになりますが、水面近くを鉄道が走っているために歩道の壁の向こう側は呑川の水ということになります。

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京急蒲田駅の下を呑川は流れていきます。ここは左手に迂回をします。京急線、第二京浜を渡ってから呑川に復帰します。ここは河口に向かって左 側を走りましょう。500mほど行ったところの南蒲小学校の角を曲がると高いDscf1175フェンスのある球技場があります。ここが、昔の呑川の流路を利用した旧呑川緑地の始点です。これでやっと炎天下のランニングからおさらばです。並木道のありがたさが身にしみます。水飲み場も多くありますので、木陰で一休み。

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この緑道は、蛇行していたために度々氾濫した呑川を現在の呑川(新呑川)に改修した際に残った川筋を埋め立てて作ったものです。ですから、昔の橋がそのまま残っていたりしています。中小工場が集まるDscf1179蒲田・大森地区にあって緑の多い貴重な散歩道とみえて、何人ものジョ ガーやウォーキングの方々とすれ違いました。途中にはせせらぎも再現されており、子供達が水遊びをしていました。私も思わず一緒にせせらぎの中に入ってしまいたいくらいの暑さでした。

およそ2Kmほど走ると、ゲートボール場の先で緑道が突き当たります。緑道の終わりです。右の角でフェンスが切れており、先に入れます。すると、そこは船も係留されていていかにも「河口」という風情です。
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ここから先は進めませんので、ゲートボール場の手前を曲がります。右でも左でも大丈夫です。お好みのほうに曲がり、緑道を出て河口に向かいます。河口向かって右側の道は、河口近くで細い砂利道になりますが、心配Dscf1183 せず進んでください。河口の水門が見えてきます。左側の道をそのまま進むと昭和島に渡る人道橋を渡ってしまいますので、河口の水門を渡ります(写真の手すりのところが通れます)。この写真は水門から緑道の終わりの地点(つまり上流部)を見たところです。Dscf1185

この水門の抜けると東京湾。河口の向かい側は昭和島です。昭和島には人道橋で渡るこ とができます。水門から羽田方面に向かい砂利道を進みまDscf1186 す。ここの砂利道は大森緑道公園として整備されており、新呑川の河口まで続いています。海岸沿いの水処理場の脇を首都高速1号線やモノレールと並行して走ることになりますが、海は見Dscf1188 えにくく、イマイチ(^-^; その向こう側には羽田空港がだんだん大きくなって見えてきます。滑走路までは2~3Kmありますので、飛行機はそれほど大きくは見えませんが、羽田まで来たなあという感慨があります。

Dscf1191 と突然、高速道路が途切れている! これが多摩川の分流、海老取川の河口に架かる羽田可動橋です。 1990年頃、首都高速羽田線のトンネル改良工事が行われた際に迂回路として作られ、現在は使われていません。ですから、いつ行っても開いたままの「遺構」。そう思って見るとなんだか「アート」です(^-^)

Dscf1193_1新呑川はこの海老取川の河口で海老取川に合流しています。この写真が合流地点ですが、このあたりの海老取川は川幅が広く、まるで運河のよう ですので、呑川の河口といった雰囲気です。ここが、桜新町の暗渠からスタートした呑川の旅の終点です。呑川の長さは15Kmですが、旧呑川緑地を迂回していますので、走った距離は16Kmとなります。

ここからは新呑川に沿って戻ります。元気のある方は桜新町の栗の湯まで戻ってもいいでしょう。もう沢山(^-^;という方は、京急蒲田駅近くに天神湯、JR蒲田駅のそばには黒湯もあるゆ~シティ蒲田という銭湯があります。すっきり汗を流して、呑川の旅を振り返ってください。

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コメント

こんにちはー。
池上本門寺より下流はまだ未踏の地でしたが、これを拝見してぜひ行ってみたくなりました。

とくにぶつ切り状に見える可動橋の遺構がすごいですね。これが動いているところを見たかったなぁ。
ここに消防車を載せて、回しながら放水する出初式とか、同じく回る花火大会とか。ついついおバカな夢が広がります。

投稿: 庵魚堂 | 2006年9月17日 (日) 12時17分

ぜひ、いらしてみてください。旧呑川緑地も古い橋がそのまま残っていたりして興味深いものがあります。旧河口の風情も良いですよ。

まあ、可動橋は一度見てやってください。そばで見ると結構、巨大で存在自体がおバカに思えてきてしまいます。確かに動いているところを見たいですよね。

投稿: 野川のカルガモおとーさん | 2006年9月18日 (月) 12時30分

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