ざくろ
秋を感じるものはいくつもありますが、私にとって「ざくろ」はそんな秋を感じさせてくれる最たるものです。
埼玉の実家には、いくつかの実のなる木がネコの額ほどの庭に植えられていました。親父がよく取って食べていたのがイチジク...私は苦手でした(^-^; 葉っぱを傷つけると出てくるあのくさくて白い樹液のイメージが先に立ち、どうしても食べることができませんでした。
そのかわり、小学生の私が毎年楽しみにしていたのが「ざくろ」でした。あまりに小さな実の集合体なので「食べる」という感覚ではありませんが、パックリと裂けた実にぎっちりと詰まっている小さな種のルビー色とさわやかな酸っぱさが抜けるような青い秋空に似合います。
最近では健康食品ブームに乗り、注目を浴びたりしていますが、あの粒粒を目一杯口にほう張るのが一番の食べ方です。同じ酸っぱい果実でも、レモンが初恋の味なら、ざくろは初めての失恋の味でしょうか(などと言ったら気どり過ぎ(^-^; )
ところで、イチジクの方は、あるマラソン大会の賞品でもらったジャムがとても美味しくて、大人になってから好きになり、たまに気の利いたレストランのデザートなんかにあったりすると思わず注文しちゃうくらいです。シナモンがよく合う果物ですね。
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